時間の捻出

忙しい?。これを相変わらず合言葉かのように使う日常が続いている。
泳いでいないと死んでしまうマグロのように、動いていないといられない性分かもしれない。
でも、やることを詰めすぎると流石に弱音を吐きたくなることもある。まさに追われている。
そんな時は、気を落ち着けて、集中力を高めて、瞬発力で乗り切るのが常だった。

集中していない隙間時間を無くすと共に、集中している時の生産性を高めるという技だ。
ただ、これはある程度まで高めると、努力の割に、更なる生産性の向上は見込めない。
収穫逓減がやってくる。場合によっては、突然生産性が低下する事態もやってくる。
やはり、メリハリやゆとりが、質の高い成果を上げるためには必要なのだと感じる。

最近は、IoTを使った時間の捻出も進めている。個人としてではなく、工場の生産性だ。
これまで人が見回りをして状態を確認していた沢山の装置を遠隔から確認できるようにする。
適切なセンサーをつけ、データをクラウドに上げればどこからでも確認できる。
遠隔からでも一定の対処のできる仕掛けを作っておけば、現地対応の回数を減らすことができる。

極端に言えば、1人で100の装置を担当できるようになる。悪いところだけ教えてくれるからだ。
人海戦術や長年の勘と比べると、明らかに生産性は高まる。かなりの時間を捻出できるのだ。
ただ、懸念点もある。長年の勘を養う機会が失われることだ。これでは進化が果たせない。
なので、捻出した時間の一部はセンサーデータと現場の状況から新たな気づきの抽出に使う。

もう1つ忘れてはいけない時間の捻出方法は、断捨離だ。本質的でない業務をなくしていく。
業務の多くは過去から積み上げてきたものなので、深く考えることなく続けているものも多い。
全ての業務を棚卸しして、それぞれの意味合いを確認すれば、現時点で不要な業務が見つかると思う。
たくさんの時間を捻出して、ゆとりの時間と、集中する時間を持つ。改めて進めていこうと思う。