ゲームで加速成長

小さい頃、喫茶店にインベーダーゲームがあった。大人がこぞって楽しんでいた。
少しすると、ゲームの種類も増え始めて、ゲームセンターなる場所が出来た。
画面の上から敵がやってきて攻撃してくる。プレーヤーは下から撃ち返してやっつける。
こんなゲームをたくさん楽しんだような記憶がある。反射神経が必要だった。

それぞれのゲームには攻略法なるものが生まれ、名人という称号まで持った人もいた。
最初はプログラムされたものをしっかりと覚えることが大事だったような気がする。
でも、次第にその場面場面の状況把握やその先に起こることの予測などが必要になってきた。
将棋の「何十手も先を読む」に類似した感覚が求められるようになってきたとも感じる。

最近はゲームはオンラインになっている。しかもコンピュータ相手ではなく人間相手だ。
人数も1対1ではなく、多対多。チームプレーでの対戦といったゲームも多い。eスポーツだ。
そうなってくると、どんどん現実のスポーツや日常の共同作業との違いが曖昧になる。
おそらく、ゲームをやる中で、社会や日常生活で役立つ様々な能力が身につくのだと思う。

スポーツでは様々な分野で、ゲームによる能力向上が証明されている。確実に腕が上がるのだ。
身体能力はもちろん高まることはないが、戦術面やチームプレーなどはかなり鍛えられる。
カーレースについては、既にeスポーツの優勝者が実際のレースでもかなりの好成績を残している。
加速度に耐える首の筋力以外の部分は、ほぼ全ての能力をゲームから得られるということだ。

反復練習の場も簡単に手に入れることができる。ソフトさえできていればコストも圧倒的に低い。
コンピュータさえあれば、いつでもどこでも必要な能力を選択的に伸ばせる可能性に溢れている。
つまり、ゲームは人の能力を楽しみながら加速度的に向上させることができる仕組みといっていい。
テトリスやぷよぷよも手軽に能力が鍛えられる。気分転換も含めて何かゲームを始めてみようと思う。