活動記録の使い途

今の世界、活動の記録は、かなり容易にできるようになっている。スマホが1人1台あるからだ。
写真を撮るにしても、枚数が変わった。撮れるだけとって全部残しておくこともできる。
位置に関する情報は、自動トラッキングされる。いつどこへ行ったかの行動は丸見えだ。
アプリの利用状況もトラッキングされ、定期的にレポートが自動作成される。改善提案まである。

ECでの買い物では、各人がどんな商品を見て、どのくらい悩んだかなどが丸見えになっている。
カートに入れたまま放置している商品などは、即座に見つけられ、購入を促される。
最近では特定の場所にいる人に、趣味嗜好に応じた営業中の店のタイムリーなお薦めも可能だ。
今後も取得するデータが増え、それらの組み合わせで生みだす新たな価値が広がるだろう。

オンライン学習など何らかの能力を習得するプロセスでも、個々人の活動記録が使われている。
どんな講座を受けて、理解度のテストではどんな結果が出せたか。受講者すべてのデータを蓄積する。
それらを分析すると、受講者の特徴を分類することができる。習得が進まない点も明らかになる。
教材の改善はもちろん、受講者別に習得を加速する教材の組み立て、順序などの改善も行われる。

習得スピードは、敏腕家庭教師のレベルとまではいかないが、大人数の講義より間違いなく速い。
繰り返し学習をすべき教材の自動推奨や学習スピードの上がる教材でモチベーション向上も図れる。
会社などでこうしたシステムを展開する場合には、欲しい人材ポートフォリづくりに応用できる。
あの従業員にはあれを学んでもらう。この従業員にはこれだ。最短時間でポートフォリオを実現する。

これ以外にもスポーツでの能力向上、商業施設の収益向上等、あらゆるシーンで行動記録は有効だ。
地域通貨などを使った地域内消費の活性化なども、決済という活動の記録を通じた取り組みだと思う。
あ、今進めている街づくりでも活動記録を使って、SDGsの活性化をやってみたいと思った。
バラバラに進めているSDGsの取り組みを束ねて、総量を増大させるための工夫をしていこうと思う。