昨日、真っ白い円形の壁に囲まれた小さな家で、ゆとりあるひと時の時間を過ごした。
世界初の工法で作られた家だ。まずは三次元形状に加工した膜素材を膨らまして形を作る。
その内側から空気含有量の高い軽量な素材を定着させる。素人でも数時間で完成できるという。
要は、膨らました風船で家の形を作り、風船内側に発泡素材を塗って、形を維持し壁にしている。
ケーキの上の生クリームのような形で愛嬌がある。中に入ると白い壁の素材感が癒してくれる。
少し標高が高いのか、辺りはかなり冷え込んでいたが、家の中はかなり暖かかった。
ホットカーペットの熱が部屋全体を温めてくれる。壁の断熱効果が高いのだろう。居心地がいい。
間接照明も極めて有効だ。光は白い壁に当たって散乱され、柔らかい光が空間に満たされる。
このインスタントハウスの空間の体験はとても貴重だ。みんなでワイワイやるのも楽しい。
一人で来て、集中して作業をするのにもうってつけだ。特に構想を生み出すのに良いと思う。
流行りのワーケーションにも使える。空気は澄んで星は綺麗だし、仕事の後は飲み会が開ける。
プロジェクターとスクリーンを使えば、雰囲気のあるシアターやカラオケステージに早替わりだ。
繰り返し来たくなる仕掛けもたくさんあった。インスタントハウスの魅力に他の魅力を重ねている。
一つ目はサウナだ。別のテントの中に薪で石を加熱するタイプのサウナがあった。これもまた良い。
薔薇の香りの入ったお湯を加熱された石にかけると、大量にミストが発生して温める仕組みだ。
薪を足しながら、お湯をかけて、うちわで扇ぎながら、サウナをつくる。隣には水風呂もあった。
ハーブを毎月収穫できる小規模ビニールハウスもあった。今後はそのハーブをサウナに使うという。
新たな発想のモビリティの試作品も置いてあった。共にベンチャーの商材でPoCも兼ねている。
供給側の人が集まる仕組み、それを組み合わせて人々を引き寄せる。それをアップデートしていく。
まだまだ構想は広がっているようだ。体験を作る側、体験をする側の両方で関わっていきたい。