有難いの連鎖

箪笥預金。日本人は貯金が好きな国民性だと言われている。将来への漠然とした不安だろうか。
コロナ禍においては、そもそも外に出る機会が激減し、使う理由も確かに減っている。
ファッション、化粧、外食、マッサージ店、イベント、舞台などなど。いわゆる楽しみが奪われた。
消費が減り、供給側の利益が減り、給料が減り、消費がへる。こんな負のサイクルが回っている。

こんな中でも強い意志で、感染に気をつけながら、様々な店に通い詰めている人もいる。
懸命にお金を使って、自分の大事なお店を盛り立てようとしている。人の想いの力は凄いと思う。
店に行けなくても通販、デリバリーを頼む。新商品開発や補助金獲得の手伝いなどもしている。
こうした想いをもっと行動に移す事ができたらどんなに素晴らしいだろうか。どうしたら増やせるか。

普段からなじみのお店をいくつも持ち、沢山の丁寧な仕事に触れ、対話を楽しんでいることだ。
日常の関係性とは全く別の世界で心を解放すれば、自らの心身の健やかさも保てると思う。
そして、そうした環境や場所を準備してくれたお店には自然と感謝の気持ちが湧いてくる。
お店の人の「有難う」に対して、こちらこそ「有難う」と言ってしまう感じが良いと思う。

病院や弁護士など、自分の健康や生活に関わるケースでは多くの場合「有難う」と言っている。
定型のものではなく、1対1のサービスでフルカスタマイズだからという理由もあるだろう。
でも、どんな仕事でも人を大事にする気持ちは伝えられる。それには誰でも気づけるはずだ。
全国均一の標準ではない、自分を見ている、有難うと言いたくなるサービスを世の中に増やしたい。