社長の視野

会社にはたくさんの仕事がある。部門の数どころか、部門の数の何倍もの仕事が動いている。
仕事にはその仕事に責任を持つ担当者がいる。当たり前だが、その人はその仕事の達成が最優先だ。
会社の業績は、無数にある仕事の成果を足し合わせたものになる。どう足すのが良いだろうか。
成果の大きさは足し合わせた収益の総額。もう1つ大事なのは、その会社らしさの「濃さ」だと思う。

収益の足し算は簡単だ。数字を足せば良い。でも会社らしさの「濃さ」は少し工夫が必要だ。
らしさには、「らしい」と「らしくない」がある。どのくらい「らしい」のかもある。
例えば、同じくらいの「らしい」と「らしくない」は打ち消し合う。つまりゼロになる。
場合によっては、あの会社はバラバラ、やりたいことがよく分からないとゼロ以下になることもある。

社長は会社の全体に目を配るのが仕事だ。ただし、細かいところまで隅々というわけにはもちろんいかない。
よって、無数にある仕事それぞれの向いている方向が気になる。大きな方向感が揃っていることを大事と思う。
夫々の仕事が「らしさ」に向けて動いているかが気になる。だから具体性の低い「らしさ」の話を何度もする。
担当者は物足りなさも感じるが、そこには方向感が合えば創意工夫で進めて良いという社長の意図もある。

更に、できれば複数の仕事で互いに相乗効果を生みたいと思っている。会社にゆとりを生みたいと思っている。
つまり、「らしさ」で仕事を束ねながら、ゆとりを生みつつ、十分な収益という結果に結び付けたいのだ。
ゆとりは、創造力を高めるために不可欠なもの。頭がすっきりした状態を作るのに必要だ。顔色で分かる。
既存の仕事を土台にしつつも、ゆとりを使って更なる満足を顧客に感じて頂く次の一手を考えて欲しいのだ。

社員全員が「らしさ」で共通認識を持つのは大変だ。でも、それが社長の仕事で一番大事な気がする。
でも社長の働きを待つだけでは面白くない。社員みんなが社長の視野を妄想することが大事だ。
自らの仕事の出来具合はもちろんだが、その仕事が出来た事でどんな変化が周囲に生じるかを妄想してみたい。
周囲の変化を含めた妄想を持って、社長と話してみて欲しい。いつもより意思疎通ができ会話が弾むはずだ。