ブリコラージュ

最近、気になる言葉。ブリコラージュ。器用仕事とも訳される。
語源はフランスで「繕う」、「ごまかす」を意味する。
でももっと良い意味で使われるのを耳にする事がある。
創造性が高く、ありものを組み合わせて新しいものを作り出す意味だ。

「寄せ集めて自分で作る」「ものを自分で修繕する」を超えて、
その場で手に入るものを寄せ集めて、それらを部品として作る。
試行錯誤しながら最終的には新しいものを作ってしまう。
アーチストの感覚に近い。左脳ではなく右脳が働いている。

それぞれの部品は、本来の用途とは違う用途にも活かされる。
デザインだけ、一部機能だけ、もしくは分解して一部分だけを活かす。
それぞれのありものの特徴を瞬時に捉え、作品の中へ取り込んでいく。
いわゆる設計とは違って創作が終わるまで最終形は見えない。

ビジネスの世界のアジャイル開発やモジュール開発を連想させる。
ありものの組み合わせで新しい事業を生み出す。
ただし、試行錯誤しながらありものに新しい意味合いも持たせる。
アートな感覚と事業の感覚が交わればできる気がする。

ありものをそのまま使うだけでは勿体ない。
ありものの新しい意味合いも引き出す。
すると、組み合わせで生み出せる新しい事業の幅が広がる。
新しいありもの作りも魅力だが、組み合わせにも大きな力を感じる。