事業群の持つ力

コングロマリット。異業種の会社まで合併などで吸収し、多種類の事業を営む大企業。
東南アジアの財閥、日本だと商社などもコングロマリット。
多様な事業を持つことで、個別の揺らぎを吸収し、全体としての収益を安定化している。
様々な事業で消費者と接点を持つことで、存在感を発揮している。

BtoBが得意、BtoCが得意。自動車周辺なら得意。資源と資源の加工なら得意。
持っている事業群には幅はあるものの、それぞれの商社には特徴がある。
東南アジアの財閥は、国や地域に根ざしている。国を作っているといってもいい。
あらゆるビジネスチャンスを捉えて、貪欲に事業領域を拡大している。

事業群の真の力とはなんだろうか?
シナジーという言葉をよく聞く。この事業とこの事業に相乗効果がある。こんな感じだ。
サプライチェーンやバリューチェーンの上流と下流をつないでシナジーを生む。
すでに作り上げた流通網を別の商材に使えないだろうか。いろんな挑戦をしてきた。

たくさんある事業のパーパス(目的)はそれぞれなんだろうか?
並べてみたらどんな整理ができるだろうか?シナジーはどのくらいあるだろうか?
全ての事業は、国や地域の発展に貢献する。こう言えないことはない。
でも、事業のつながりは希薄で、それぞれ別々に営まれている。群の力を発揮できない。

目的を、「人やモノの移動をデザインして、地域の賑わいを創出する」と置いてみる。
このレベルの抽象度なら、目的が絞られ、アイディアが湧き始める。
コロナ禍を念頭に置くと、一定以上の密度を生まずに、賑わいを生む方法を探っていくはず。
そして、もしこの目的に足並みを揃えた事業群を作れたら、群の力を体感できると思う。