特急で調べる。

年末になると、駆け込みで仕事の依頼が来ることがある。昔からそういうものだ。
今回はなかなかの緊急対応だ。難易度自体はあまり高くないが時間がない。
でも、色々な先端技術を試してみるにはちょうどいい。生成系AI の威力を見極められる。
使いこなすための上手い使い方も生み出すことができるだろう。ある意味楽しみだ。

まずやるべきことは、調査報告書全体の内容や構成だ。依頼主の立場で考えてみる。
依頼主の事業はあれだから、この調査対象との関わり方はこうなるに違いない。
依頼主の顧客となり得るのはおそらく、幾つかのパターンがある。まずそれを洗い出す。
とはいえ、全体の業界としての流れもいるはずなので、いわゆるマーケットも外観する。

ここまで整理できたら必要な情報を集めることだ。意外と公開情報が役にたつ。
加えて、手っ取り早いのは活用可能は調査レポートを見つけることだ。発行日や調査日が大事だ。
大抵の場合、調査を依頼される市場は成長速度が早い。1年も経つと情報が古すぎるからだ。
とはいえ、なるべく新しいものを入手すると共に、その後の情報をニュース記事で補完する。

企業名を見つけるには、まずは陣営を理解することだ。いくつのグループがあるかだ。
これは雑誌の特集記事が役にたつ。さらに、各陣営での役割分担を解き明かしていく。
陣営毎に同じ役割でものプレーヤーが異なるもの、同じものが存在する。競争環境が見えてくる。
最終製品のどの部分を誰が作っているのか、複数いるのか、一つしかいないのか。

市場を創造する過程で、それぞれの役割を持ったプレーヤーが設備投資をしていく。
担う部品毎に異なる設備だ。同じ部品でも複数のプレーヤーがいる場合はかなり異なる設備になる。
市場規模の推移、陣営、役割別プレーヤーとその陣営間の重なり。さらにはそれぞれのボトルネック。
量産をするプレーヤーに加えて、そのための装置を作るプレーヤーもいる。結構な構造を描かねばだ。