最近、速さを意識することがある。しかも若い時とは別の感覚でだ。
若い時はスピードは速いことが大事だった。クイック&ダーティという言葉もあった。
まずとにかく雑でも考えてみて、できるところから試してみる。そんな感じだ。
確かに経験が積み上がり、その経験が経験を呼び、更なる好循環が回る。
お陰様で本当に色々な経験をさせて貰ってきた。不得意領域もたくさんあった。
得意領域だけで進む世界に行き詰まった時、不得意領域に触れる必要が出たのだ。
でも自分では触れられない。不得意領域だからだ。そこでそれを得意な人を探した。
今まで触れたこともないものも、そこを得意とする人がやるのをみると楽しかった。
全く異なる得意領域の人が集まると、とても不思議なことが起きるのもわかった。
何より、それぞれがゼロからの勉強がないので、素早く動けた。とんでもないスピードだ。
そして、刺激に満ちて楽しい時間になる。ああ、そんな風に考えるのか。。。
どんどん引き出しが増えていく。そのままでは使えないので抽象度を少し上げて保管する。
保管したものの数が増えると、更にスピードが上がった。仲間の仲間も増えた。
自分ができないことも、できると思えるようになってきた。組み合わせれば良いからだ。
でも、最近は少し違う感覚もある。本当にスピードが速いこと良いことなのだろうか。
じっくり、もしくはゆとりを持って。こんな考え方が頭にちらつくようになっている。
ゆっくりにすればいいと思っているわけではない。どちらかといえば、熟成という感じかもしれない。
スピードを下げることで見えてくるもの。止まることで気づくこと。大事なように感じる。
まだ手触りのあるご利益をいうことはできないが、これから速さに拘らない形も試してみたい。
まあ、そもそも頭にも身体にもガタが出てきているはずだ。自然体になるべく進んでいきたい。