かなり前から、少し時間に余裕のある移動の場合、歩きという選択をすることがある。
まずは現在地から目的地までの距離をスマホの地図で調べる。数kmとでることが多い。
5kmを超える場合は、さすがに歩きではなく、地下鉄かタクシーという選択になる。
3km未満なら何の迷いもなく歩きを選ぶ。地図は40分程度の道のりと出る。
すぐに、自分の足であれば余裕で30分を切れると思う。颯爽とスマホ片手に歩き始める。
昨日は赤坂から新橋の近くまで歩いた。あちこちに桜がほぼ満開で、桜吹雪もあった。
どのくらい到着予定時間が縮まっているか、スマホをチラチラ見ながら歩いていく。
でも、なんとも驚くのは久しぶりに空を見上げながら歩くと、新しいビルがたくさん建っている。
これでもかというくらいビルがあって、それぞれのビルが未来的なファサードが映える。
すごいところに来てしまった。そんな感覚に襲われる。欧米でこんな感覚を味わったことがない。
とにかく、すごく綺麗なビルだらけなのだ。アニメで出てくる未来都市のようだ。
中に入ってみようかという誘惑に駆られながら、次々にビルを後にしていく。
時速6kmを超えるかなりの速度で歩いているのだが、不思議にも汗はあまりかかない。
おそらく、汗をかく手前ぎりぎりの運動量ということなのだと思う。なかなか心地よい。
ふと、京都を思い出した。とても空が広く、山が近い。川のせせらぎも聞こえる。
さらには鳥の囀り。なんて自然に囲まれた生活なんだろうかと、改めて頭を巡らせる。
25年、港区の高層ビルで働いて、ビルの快適さ、眺めの良さ、さらには夜景。満喫した。
両方が大事なのだと思う。両方あるから両方の素晴らしさが分かる。
時代時代に応じて、年を重ねるにつれて、何がしっくりくるかは変わる。でも恐らく割合が変わるだけだ。
そんなことを考えていたら26分で到着した。次はどの土地で散歩をしてみようか。楽しみだ。