長距離ドライブ

20代の頃からドライブはとても好きだった。箱根の山に週末は通った。
これはドライブというより、走りを楽しむ感じだ。凄腕の人に混じって走った。
朝焼けの頃、湯本あたりに降るのがルーディンだった。若気の至りだ。
大学院の頃は、走りを少し卒業して、いわゆる普通のドライブをするようになった。

長距離を初めてトライしたのは山口県へのドライブだ。兄が住んでいた。
合計で7-8回往復したと思う。用賀のマックでハンバーガーとコーラを買いスタートする。
その頃はストイックで兎に角走り続ける。止まるのはガスの補給とトイレだけだ。
結果、2回のストップで山口までたどり着く。掛かる時間はおおよそ12時間だ。

夜の高速道路は街灯が等間隔でとても単調な道が続く。眠気とも戦いながら走り抜く。
何種類かの車で往復した。1600ccと2500ccとの差には愕然とした。全く違うのだ。
2500ccの車は疲れない。車格も大きいので振動も少なく、しなやかに走るからだ。
走り終わった時のお尻の感じも全く違った。1600ccでは痛くて立つのも大変なくらいだ。

30代の頃、仕事でドイツに行くことが多くなった。待ちに待ったアウトバーンだ。
なにせ時速無制限。いくらでも出していいのだ。500kmの移動も普通の日常だ。
数日で1500-2000km走ることもあった。バックミラーを見る癖ができたのもドイツだ。
時速150kmで走っていても追い抜きをかけてくる車があるからだ。大体Audiな気がする。

ロングドライブのコツはとにかくリラックスすること。すべての操作に力を入れない。
ハンドルも手を置いている程度だ。軽く音楽をかけながら車窓を楽しむのがいい。
ただし、追い抜く際は、前はしっかりみることと、あとはバックミラーが大事だ。
そうだ、久しぶりの長距離ドライブをやってみよう。そろそろ待ちに待った車が来る。