最初の一歩。

伝統的な文化を改めて社会に広めようとするにはどうすればいいだろうか。
こんな問いを経営コンサルタントが受けたらどんな手順で考えるだろうか。
まずは、間違いなくその伝統的文化の本質的価値を探ることを始めると思う。
ただし、あまりに難しい具体を見に行くことには集中しすぎないと思う。

それよりも、結局、何を極めているのか、何が伝えたいのか。そこを探る。
そして、そうした本質の、なるべくシンプルな表現を見つけたいと思う。
一つではなく、幾つもそれを見つけて、カタログのように表現してみたいと思う。
そこまで準備ができたら、それを使って増幅できる価値を探していく。分野は問わない。

特に、ある固定ファンを持っているそれなりに人気の分野が望ましいと思う。
そうした固定ファンの新たな刺激となりうる新たな価値を、文化の本質を使って作ってみる。
いってみれば、文化と文化の融合だ。ある文化による他の文化の活性化と言っても良い。
これはこれまでの世の中で何気なく起きてきた文化通しの交わりを能動的に興すことと同じだ。

ある文化から他の文化への片側通行ではなく、両側通行にすることも大事だと思う。
互いの文化が触れ合うことで、それぞれの文化に化学反応が起きる。新たな刺激となる。
ちなみに多くの場合、文化が違えば日常の営みの歩調も異なる。イベントの開催タイミングはずれる。
であれば、相互に混じり合うことで、幾つかの文化が混じり合えば、日常をある程度埋め尽くせる。

文化が混じり合うことは、全体としての露出総量を増やすことと同じだ。持続性も生み出せる。
最初の成功までの道のりは険しいと思う。でも、一度小さくても成功を体験すると流れは変わる。
なにより、人は、同じことの繰り返しより、新たな価値の成功の方が楽しいという本質がある。
文化を守るという線を踏み越える。その勇気と仲間があれば、面白い文化が量産されると感じている。