相対比較。

新たなミッションを持ち、新たな営業活動をしていく場合、常に同じ悩みが生まれる。
何をどのくらいやればいいかだ。経験の蓄積があるものと違って手触りがない。
そもそもやるべきことを抜けもれなく洗い出すことすらそんなに簡単ではない。
ましてや、洗い出されたやるべきことにどんな軽重をつけるかは全く見えてこない。

だからといって、場当たり的に対応していても、いつまでたっても光明は見えない。
故に、仮説を立てることから始める。どんな相手にどんなメリットを生むのがよいかの仮説だ。
それには、顧客となり得る相手の現場をイメージしなければいけない。それだけではない。
それが使われる現場で価値が生めるかに加えて、どんな意思決定構造かの理解も必要だ。

費用対効果はあるのか、効果にはお金以外の部分があるのか。それは人材育成か、宣伝か。
お金の部分も効率化による費用削減だけでなく、スピードアップによる売上増もある。
場合によっては、それ自体が人を集めることで、集客ツールにもなり得る。
購入の意思決定は人がするのだから、決定に関わる人へのメリデメも考える必要がある。

このあたりまで見えたら、実際に潜在顧客と対峙していく。仮説をどんどん検証していくのだ。
多岐にわたる仮説のどこが合っているのか、どこがどう間違っているのか、逐次修正する。
販売に至った相手があれば、それは一つの正解だ。その正解にどう汎用性を持たせるかも大事になる。
仮説はできれば5つくらいのバリエーションが欲しい。そうすると、自らでPDCAが回しやすくなる。

どの仮説が最も確度が高いかを考える。確度の絶対値は分からずとも相対値なら考えられる。
相対的に確度が低いと考えられる仮説はまだ絶対値が低く、相手の解像度が上がっていないのだ。
相対的に確度の高い仮説で売上を伸ばしながら、並行して、相対的に低いものの確度を上げていく。
そうすることで、全ての仮説の確度があがり、足し合わせた販売結果も確実に大きく出来るのだ。