船の魅力。

すぐに思い浮かんだ言葉は、非日常だ。地に足をつける陸とは違う感覚がある。
船の中にいると、微妙な揺れを感じる。電車や車の移動と明らかに異なる揺れだ。
周期が長いというか、ゆりかごのような感じがする。波がなければ心地よい。
あと、飛行機でも思う事だが、よくこんな大きなものが動くなぁと感じる。

港から離れる時は、車や電車の時とは大きく異なる。見送りする人の数だ。
車はせいぜい数人が窓を開けると触れる距離にいる。電車は窓がもう開かないことが多い。
ホームにはもちろんたくさんの人がいるが、自分の窓の前には10人もいない。
それに比べて、船は数百人が小人のように手を振るのが見える。テープが飛ぶこともある。

出航後は、探検したくなる。大きな船だとまるで動くホテルだ。なんでも船の中にある。
レストランやバーがある。プールやカジノがある。広いし、探検するのも自由だ。
VIPエリア、乗務員のいる場所など一部入れないところもあるが、1日で回れるだろうか。
船のあちこちで、ライブイベントも催される。なかなかのエンターテイメントだ。

外を見ると、一面の海だ。真っ青な海が太陽の光を浴びて、キラキラと光る。
沿岸から近いルートを通る時は、陸の山並みがとても美しい。おそらく、速度がいいのだろう。
慌ただしい毎日と比べると、目に入ってくるものの雄大さをゆっくりと堪能できる。
近くにあるのは乗っている船だけだと、地球の大きさすら意識するようになってくる。

寄港地に着く前は、それはそれでワクワクする。飛行場の景色とは異なる趣があるからだ。
カーフェリーなら自分の日常を未開の地に一部持ち込むことができる。これも新鮮な体験だ。
はるか昔は船旅はリスクのある苦痛の旅だったのかもしれない。でも今は非日常の極上体験だ。
もう少ししたら、ゆとりのある休みを作って、長い船旅に出てみたい。10年以内に実現しよう。