ゴールから考える。

世の中に普及していないロボットを1年間で100台売る。こんなお題があったとしよう。
まず考えるのは、誰に売るかだ。人や企業の数に比べて100台は圧倒的に少ない。
故に、かなり大胆なターゲットの絞り込みがいる。大胆が故にセンスがいる。
そのロボットがどんなところで活躍できるか。もっと言えばたくさん稼動するかを考える。

持続的に来る日も来る日もある目的のために動き続けるシーンはあるだろうか。
工場の量産現場のイメージだ。あとは数日単位で続く現場を渡り歩くがありそうだ。
逆に、ある場所で様々な用途で使われるパターンもあるだろう。これならずっと同じ場所にいれる。
これもロボットに多数の機能を担わせることができれば問題なく実現できる。

稼働率を考えたのは、普及していないものは、恐らくまだ値段が高いからだ。
常に動いてくれるか。色々なことで役立ってもらわない限り、経済合理性が生み出せないのだ。
ここからは大胆さがいる。現場を渡り歩けるシーンと多数の用途がある現場をえいやと出す。
センスがない場合には、類似の現場を洗い出して、リスクヘッジをしつつ前に進む。

有望な2つの種類の現場が決まったら、その現場にいる人々の洗い出しを行う。
オーナー、管理を委託されている人、現場スタッフ、出入り業者。購入に関わる人を炙り出す。
次は、購入可能性の高い人の種類ごとに、購入を後押しするための要素をリストアップする。
コストメリット、人材不足対応、来訪者の満足度向上などなど。種類ごとにたくさん出す。

最後に、後押しする各要素にロボットが持つ機能や営業でできる工夫をひもづけて整理をする。
ここまで来れば、有望な現場にいる購入可能性の高い人に、後押しをする要素を具体的に示せる。
つまりは提案書が完成するのだ。ただ、これはあくまでも頭の中の妄想に過ぎない。
だから、これから始まる顧客訪問1つ1つでの経験でアップデートしていく。ゴールへの最短距離だ。