社会課題に向き合う。

日々の活動の中で、社会課題に真っ直ぐに向き合いたいという想いに沢山触れるようになった。
個々人の想いや経営者の想いが重なり、部門やプロジェクトを立ち上げている会社も多い。
実際にメンバーをアサインして、活動を進めている様子を見ると、とても嬉しく思う。
でも、結果を生み出しているところ、そうでないところもあり、試行錯誤という段階にも見える。

成果が見えている例を眺めてみると、どうやらゴミ問題など目に見える問題の解決が多いと思う。
例えば、ペットボトルなどの樹脂のリサイクルなどがわかり易い。資源を大事に使う取り組みだ。
住民を巻き込み回収をする。それを工場に持ち帰って別の製品に再生する。同じ製品になる事もある。
もしくは、回収したその場で破砕して、3Dプリンター用のペレットに再生。好きな製品を印刷する。

人材不足への対応も進んでいる。いわゆる自動化だ。これはずっと以前から進めれられてきたものだ。
単純作業などが対象になる場合が多い。ある意味人がやる必要のないものを機械にになってもらう。
検品などがそうだが、この部分はAIの進化により、急速に進んでいると思う。精度が上がってきた。
ただし、トータルコストが人に負けてしまう状況も多く、本格的な普及にはもう少し時間がいる。

それでも、こうした単一機能の代替は比較的うまく実現できる。悩ましいのは現場全体の改革だ。
例えば、女性と高齢者のみで成り立つ現場。こうなると作業手順から見直しが必要になる。
とはいえ、現場は常に動いているから現場だ。現場を動かしながらの改革などそう簡単にはできない。
故に、動いている現場の中で、単一機能を幾つか切り取って実証実験なるものをやることになる。

そして、不思議なことに、いつの間にか改革後の姿やその実現を思い描くことを忘れ始める。
一つ一つの機能ですら実装するのに困難が伴うからだ。それらを一つ一つ乗り越えるので精一杯だ。
結果、改革は頓挫する。資金が続かなくなる。本来なら改革実現に最速で進めているかが勝負だ。
ここにこだわり続けないと、現場改革など実現しない。同じ志を持つ現場を探して共に歩むしかない。