好きな車に囲まれて暮らしたい。リビングから書斎から車を眺められる。
そんな夢をいつか実現したいと思っている。でもなかなかそれを実現できる家はない。
土地を買って自分で作るしかないのだが、良い出物もなく、遅々として進まない。
結局、車達は、家とは離れた駐車場に停って、寂しく鎮座している。洗車もままならない。
先日、車のコレクターに出会った。憧れの車をたくさん所有していた。全てナンバー付きだ。
倉庫を改造したガレージと、別棟の車を眺められるガレージハウスから構成される。
これぞ理想の場所だ!と思ったのも束の間、そのスケールの大きさに正直圧倒された。
さらに、他の場所にも屋内保管できる駐車場があるようだ。いったい何台あるのだろうか。
話を伺っていると、その方は車のコレクターではあるが、それだけではなかった。
古物商を営んでいたのだ。つまり、中古車の売買事業だ。それならば納得できる台数だ。
取り扱う車は、高級車、中でも限定車を中心にした品揃えだ。揃えるのには時間が掛かったようだ。
限定車の仕入れは簡単にできない。正規ディーラーと長年に亘って信頼を積み重ねる必要がある。
限定車を購入できたとしてももちろんすぐに売ることはできない。愛でながら長い時を過ごす。
圧倒的に低い在庫回転率だ。故に、駐車場がたくさん必要という訳だ。収益が上がるのだろうか。
どうやらどの新車を買うべきかの目利き力が重要らしい。確実に新車より値が上がる車を選ぶ。
これまでに買った車で値が下がったものは殆どない。立派に事業として成立しているようだ。
旧車の仕入れもしているらしい。こちらも人気が上がる車を厳選している。2台買うこともあるという。
程度の良い1台に良いパーツを寄せて、最高の車を作り上げるという。残りはオークションに流す。
限定車と旧車。こんな車達に囲まれたら何と素晴らしいだろうか。でも目利きとメカニックが必要だ。
何台かを愛でるコレクターになるか、中古車販売もやるか。仲間探索もしながら決めていこうと思う。