世界観への共感。

最近、つくづく絵心があったらと思う。今の世の中、如何に気持ちを動かすかが大事だ。
マーケティングがこれ程大事だと思ったことはない。世界観を描く力が欲しい。
論理的な思考をしていると、どうしても要素分解の頭になる。必要機能の棚卸しと言ってもいい。
確かに抜け漏れは無くすことはできるが、残念ながらワクワク感がないのに気づく。

必要な機能というのは、既に世の中に存在するものが多い。新しいものなど数%かもしれない。
故に、「こうした機能を持たせて、快適な滞在を実現する」では魅力とは感じない。
感想は「確かに必要そうな機能は備わっている」だ。「便利」という言葉しか浮かばない。
かといって、新しいものだけ揃えてみても、実験場という感覚で現実からかけ離れる。

やはり、機能の組み合わせではなく、伝えたい価値やワクワクに囲まれた世界を描く必要がある。
その世界は、こんなコンセプトでそれを具現化するさまざまな仕掛けがある。これが世界観だ。
ありものの機能を組み合わせ、うまく編集して、キュレーションして、コンセプトを際立たせる。
そのコンセプトと多様な仕掛けの組み合わせは、現在ない。だから伝えるのには絵が必要になる。

その際、世界観に込めた多様な感動シーン、ワクワクシーンを切り出した紙芝居が有効だと思う。
一枚一枚、紙芝居を進める中で、「そうくるか、すごい」と感動やワクワクを増幅させる。
紙芝居を見終わった人は、多様な感動で心が揺さぶられ、ワクワクに満たされた状態になる。
そして、まだ存在しないその世界観にどっぷりと浸かり、魅了されてしまう。これが実現したい。

最高の状態は、紙芝居を見終わった人が、私も仲間に入れて欲しいと言い始めることだ。
この役割なら担える。どう進めていこうか。こんな投げかけをもらえるようになることだ。
世界観を具現化する方法はいくらでもある。紙芝居に書かれた価値が起点となり創意工夫が始まる。
仲間が仲間を呼び、創意工夫の幅が広がる。ゆるく束ねて統一感のある新世界を作りたい。