お寺事業。

お寺はお布施があり、税金が掛からない。お金持ちが多い。そんな声を聞く。
地方の小規模なお寺で檀家がしっかりしているところであればそうかもしれない。
でも、高齢化の波はここにも押し寄せる。どうやら檀家組織は細っているようだ。
新たなお客さんもそうそう来るわけでもなく、作ったお墓をなくすわけにもいかない。

さらに、建物は老朽化して、修繕費が増え始めているようだ。大型修繕などできない。
庭などがあるところは拝観料を取るところもあるが、お参りだけであればお金は取らない。
お賽銭やお守り、祈祷代などが主な収益源だろう。よって、人通りのわりに売上もあがらない。
これが大規模なお寺だと尚更のようだ。もちろん、国などの支援はあるが、全ては賄えない。

そんな環境変化の中、既にいくつかのお寺では新たな取り組みで稼ぐ力を持ち始めた。
カフェを営んだり、富裕層向けの高付加価値ツアーを造成したり、成功例も増え始めた。
お寺を周辺の街に開いて、日常の中でお寺と触れ合う場面を増やそうという試みだ。
賑わいづくりを大事な役割と考える「きづき」にとってまたひとつ対象が増えた気がする。

美術館も博物館もお寺もお城も、賑わいづくりにおいては、大きく変わらない。
対象は周辺の住民と、観光客などの来訪者。前者は定常的な関わり、後者は一回の単価を期待する。
どこでも同じだが、寺も人手が足りない。そうなると周辺住民の自律的な活動がいる。
お寺のことを自分事と思ってしまう仕掛け、お寺に通ってしまう仕掛けを作ればいい。

来訪者には、寺というアセットを使った貴重な体験を持ってもらうのがいい。
普段入れない場所での写真撮影、深い教えに触れる機会、由来のある食事。できれば宿泊も彩る。
重要文化財になると修繕費は巨額だ。補助金、寄付だけではもう賄えなくなっている。
寺が持続的に稼ぐ力をつける。寺事業をどう成長させるかをこれから考えて行こうと思った。