自分事、自分のやりたい事。

最近、様々な支援やコーチングをおこなっている。誰かのやりたいを成し遂げる役割だ。
ただ、スムーズに進む場合とそうでない場合がある。大きな違いは自分事かどうかだ。
目をキラキラ輝かせながら、こんなことをやりたいんです。と迫ってくる人もいる。
逆に、成功事例を見せてください。それを参考に何をすべきか考えたいという人もいる。

前者の場合は、支援のスピードが上がる。困っていること、不足していることを補完する。
当事者の中に「生み出したいこと」の方向性やイメージがあるため、そこへの障害をなくす。
デザイン、空間のプロの力がいる場合もあれば、情報発信の仕組みが必要な場合もある。
いずれにしても、我々も当事者のチームの一員として活動していくことができる。

一方で、後者の場合は難儀する。当事者に響く成功事例を探し当てるのが難しいのだ。
ざっくりと情報発信で、周遊で、オープンイノベーションで、となっても事例は多様だ。
それぞれのテーマで何が知りたいかを掴まないと、しっくりくる事例に行きつかない。
ただ、当事者はまだやりたいことが定まっていないので、知りたいことの的も絞れない。

この状態が続くと、当事者と我々の間に、溝が生まれてくる。チームが一体とならない。
時間をかけて、当事者一人ひとりに個別に寄り添うことができると少し変わる。
ただ、時間が限られている場合は、そうもいかない。そんな時は、新たなメンバーを投入する。
目の前に見えているかつ素早く解決できる小さなテーマで、成功例を作りにいく。

小さなテーマを成功に導く中で、当事者がゴールの姿をイメージすることの大事さを感じてもらう。
そのゴールに向けて、創意工夫をすることで、素早くゴールに辿り着けるのを体感してもらう。
当事者の中に、一人でも二人でもその感覚を持つ人ができると、状況は変わってくる。
世の中に自分達の創意工夫で新たな価値が生まれる。こういう幸せを味わえる人を増やしていきたい。