商店街の収支構造。

商店が集まっている地区や、商店が建ち並んでいる通りを商店街という。
集まって存在することで、その土地での存在感を高めて、賑わいを生み出す。
多くの場合、日々の生活に必要な様々なモノやサービスを売る商店から構成される。
商店街に行けば、人々はワンストップショッピングできるというわけだ。

需給バランスはどんな感じだろうか。商店の人は訪れる多数の客に商材を販売する。
たくさんの商材を売ることを通じて、自らが暮らしていくための収入を確保する。
もちろん、商店の人たちも商店街の客にもなる。稼いだお金を商店街で使うのだ。
とはいえ、商店街の中に閉じた需給だと、十分な売上、つまり収入が得られない。

したがって、収入確保にはより広範囲に存在する人を商店街に引きつける必要がある。
商店街の商材とは異なる外部の商材で稼いだお金を使ってもらうことが大事になる。
特に仕入値と売値の差、マージンが低い場合には商材を売る数で稼がなくてはならない。
数で稼ぐには、より広範囲に住んでいる人々を取り込む必要があるというわけだ。

こうした状態では、資本を持ったところが強くなる。よりスケールを出せるからだ。
商店の種類や数を増やしたショッピングモール。大規模な駐車場付きだ。遠くから来れる。
街の商店街は大波に飲み込まれてしまう。常連さんと独自の商材での生き残りが必要となる。
とはいえ、価格競争になってしまうと、新たな顧客が増えることもなく、次第に衰退していく。

これを打開するには、商店街で新たな仕事を作ることだと思う。新たなサービスを作る。
商店街という特定多数の世界の中で、街を育てていく過程をサービスに仕立てたいと思う。
その際、需給の双方を同時に作ることやお金を回す速さを上げることに注力する。
そうすれば、価格競争に陥らない街好きが集まるコミュニティを作れるのではないだろうか。