回遊を促す。

色々な土地に触れていると必ず直面する問題は、見どころが埋もれていること。
観光ガイドなどはもちろんあるのだが、多くの場合うまく活用されていない。
ハブとなる駅や案内所では、チラシやパンフレットが溢れていて、どれがいいか分からない。
それでも、それらに載っている地図やスマホの地図にマークをつけて街歩きをする。

しっかりと計画を立ててからその土地を訪ねる人はどのくらいだろうか。
今の世の中はとても便利で、事前の調査でおおよそのスポットの魅力や移動時間が分かる。
それでも、どの道を通って、どんな順番で施設を周り、食事はどこにいくか。
ここまできちっと決める人はそうは沢山いないのではと思う。偶然の出会いも楽しいからだ。

回遊を促すには大きく分けると2つの方法がある。事前調査での仕込みと、現場での導きだ。
事前調査での仕込みでは、店舗や施設ごとのHPやSNSをつなげる取り組みだ。
特定のテーマで多数の店舗や施設を括って、ストーリーのあるHPやSNSを作る。
店舗や施設ごとのものと、相互に連携を持たせる工夫もする。スマホ地図にメッセージ性が宿る。

その際、店舗や施設の分布に気を配る。新たな拠点も開拓して、丁度いい密度に仕立てていく。
歩きで回れるところ、それらをつなぐ移動手段。そうすれば、事前調査の計画に入りやすい。
もちろん、現場に行ったら、実際に歩いて回りたくなるようにしたい。重要なのは案内だ。
スマホも活用できるが、センスのある道端の看板が必要だと思う。つながりを表現する。

形や色そしてデザイン。次を探したくなる仕掛け。次が少し遠ければ途中の演出。
歩きながらストーリーのキーワードやお得なクーポンが手に入っても良い。共通チケットも作る。
大事なことは面的に統一感のある演出だ。回遊が進むにつれ、メッセージが伝わる。
食のメニュー、グッズ、体験に特徴を持たせてもいい。シリーズにする。楽しくなってきた。