プラグ・ジャック

電気回路とコードなどをつなぐ、さし込み式の接続器具で、差し込む側のこと。これがプラグ。
ジャックはプラグの受け口。差し込まれ側のこと。でも、最近はあまり使わなくなった言葉だ。
最新のPCではプラグ・ジャックの種類が極端に減ってきた。ノートPCならほぼUSB-Cのみだ。
20年前のパソコンとは大きく変わった。印刷、ディスプレイ、音声などすべてが専用プラグだった。

なにより驚くのは、電源コードだ。以前は黒くて太い独特の形状だった。電圧も電流も高いからだ。
今は不思議なことに、ヘッドフォンやマウスと一緒にUSB-Cにまとめて繋ぐことができる。
おそらく、色々なプラグをUSB-Cへの変換するアダプター(これが結構高額)が優れものなのだ。
電圧や電流のレンジがかなり異なっても繋げるというのはものすごいことのような気がする。

それから、プラグの小さいことにも驚きがある。1cmにも満たない大きさなのに万能だ。
高電圧・高電流のものと低電圧・低電流のものがこんな近い距離に同居している。驚きだ。
絶縁もしっかりできているし、ノイズが乗るということもなく、安定な接続を実現している。
どんなブレークスルーがあったのだろうか。ちょっと、メカニズムを調べたくなった。

いずれにせよ、PCの性能が劇的に高まった上で、軽くなり、薄くなったのは嬉しい。
この驚くべき進化の実現にも小さく薄いプラグへの進化が大きく貢献しているのは間違いない。
兼ねてから「素性のよいモジュール」という言葉をつかっているが、USB-Cは正にそれにあたる。
小さくて軽く何にでも使える。「小なのに大を兼ねる」といった感じだろうか。万能だ。

デスクトップPCだと、まだUSB-Cでは電源が取れない。おそらく、電圧・電流の上限を超えるのだ。
日本のどこかの会社が現状の上限を取っ払う新たな技術を開発しているような気がする。
どんな素性の良いモジュールが出てくるかが楽しみだ。まだまだものづくりがやるべきことは多い。
色々なものの規格を統合する、上限を取っ払う。こんな着眼点でビジネスの種を見つけてみたい。