昔は船舶などで遭難に遭った時に使うモールス信号の通称がSOSだ。
今では、SoSと、oが小文字になり、System of Systemsの略称だ。
IoT=「モノのインターネット」を活用したビジネスを考える時に使う。
モノが人と繋がり、モノがモノ同士で繋がり、システムとなって動けばビジネスを生める。
システムとは、相互に影響を及ぼしあう要素から構成される、まとまりや仕組みの全体だ。
生活の中のある範囲を切り取って、その中で必要な機能をまとまりのある仕組みに仕立てる。
もちろん、そのシステム単体で成り立つものだが、大抵の場合、周囲には別のシステムがある。
どうせなら周囲のシステムとも繋がって、より広範囲にまとまりのある仕組みにしていく。
これがSoS、システム・オブ・システムズだ。システム同士が繋がりを持つのだ。
これは既に周囲にあったシステムとの繋がりでも、新たに生まれたシステムとの繋がりでもいい。
要は、どのシステム同士も繋がり易いように、互いの「手」を差し伸べておくことが大事だ。
どんなデータなら相互に活用可能か、繋がった後もそれぞれのシステムが正常に機能するか。
人同士であれば、協調性があれば互いの得意技を生かす形での共創が実現できる。
プロフェッショナル同士なら、1人のプロでは成し得なかった大きな価値を生み出せる。
足し算ではなく、掛け算であり、化学反応が起きて価値が増幅するイメージだ。
より広い視野で、それぞれの人の力を組み合わせて、より大きな価値を生み出していく。
SoSも基本的には同じだ。このシステムとこのシステムを繋げば新しい最適解が生まれる。
さらに繋げるシステムを増やせば、様々なことを見通せて、より高次のありたい姿が実現できる。
既に、モビリティやビル、医療などの世界で、色々なシステム同士が繋がり始めた。
縦割りに横串を通すイメージだ。簡単ではない。でも俯瞰力と強い意思があれば進めていけると思う。