プロフェッショナルの俯瞰力

冬季オリンピックが開催されている。今回も日本人選手の活躍が毎日伝わってくる。
選手たちの記録はどんどん伸び、ひと昔前ではあり得ないような事が現実となっている。
デジタルや科学の力をフルに活用したトレーニングが人の成長速度を加速しているのだろう。
能力を発揮でき、身体にも優しい合理的な身体の使い方、そのための体づくり。凄い進化だ。

人の加速成長については、人の思考力をテーマに以前から色々と考えてきた。大事なことだと思う。
例えば、コンサルティング。全てのプロジェクトのゴールは、クライアント企業の進化だ。
故に、どんなプロジェクトであろうと、クライアントが進化した姿を描く必要がある。
たとえ競合調査であっても、進化した姿に到達する後押しになる情報を集めて、組み立てるべきだ。

クライアントの要求をそのままではなく、クライアントが調査を何に使いどうなりたいかを考える。
どんな検討をしたくて、どんな結論を出したいのかを妄想した上で情報を集める。
すると、調査に奥行きが出る。調査を行う前に結果を合理的に予測できるようにもなる。
個々の情報がそれぞれ「そうある合理性」が見えてくるのだ。議論にも深みがでるのは間違いない。

コンサルタントと会話をしていると、クライアントの進化した姿はどう作るのかと問われる。
実はその問いが最も本質である。でも最も答えるのが難しい問いだ。大きな軸はある。
自社の利益はもちろんだが、社会に対して貢献できるかだ。でもこれでは抽象的すぎるとなる。
敗者を出さない事。もちろん、全てを変えずに守る必要はない。変化や進化の後押しをすれば良い。

大事なことは、俯瞰力だと思う。社会に貢献する、愛されるには周りが見えていることだ大事だ。
誰かを駆逐する、誰かからシェアを奪うではなく、一緒に成長するだ。できれば未来も俯瞰したい。
俯瞰力を駆使して、周囲を巻き込んだ成長を生む。それを加速度的に進めていく。巻き込みを増やす。
最近は地球も周囲の1つとして大事だ。俯瞰力を鍛えてみんなのありたい姿をどんどん生み出したい。