現実世界のプラットフォーマー

インターネット上で大規模なサービス提供をしている企業の呼び名だ。IT業界で使われる。
顧客となる事業者にビジネスの場(基盤)を提供し、その分の手数料や会費を受け取る。
代表格はGAFA。10億人規模の利用客を有する巨大プラットフォームを運営している。
彼らを上手にビジネスで活用することは、今や必要不可欠なスキルだとも言われている。

プラットフォームは作りあげれば規模の経済が効く。利用客が増えれば固定費はどんどん薄まる。
莫大な利益が生まれることになる。それを更なる開発に再投資する循環を回せば、更なる利益を生む。
いつのまにかGAFAのような巨大な企業が誕生するのだ。今となっては死角は見えにくい。
だから、GAFAを前提として、ビジネスを考える企業が多くなっているのかもしれない。強大だ。

デジタルと現実世界、サイバーとフィジカルは、既に表裏一体、瓜二つの存在になろうとしている。
プラットフォーマーによってデジタルの世界が生み出されてきたが、現実世界との融合が進んでいる。
現実の世界でやりたいことを、事前にデジタルの世界で試してみる事例は至る所で出てきた。
現実の世界とデジタルの世界を組み合わせて、新たな世界観を生み出し、楽しむことも始まっている。

ではこれから新たに生まれる、いや生みたいプラットフォーム、ビジネスの場はなんだろうか。
デジタル世界の比率が高ければ、場所に依らず、圧倒的なスケールが生み出せるとは思う。
でも、敢えて現実世界の比率を高めたプラットフォームを作ってみたい。インフラといってもよい。
デジタルの力で、移動や対話を活性化し、現実世界の賑わいを増幅するインフラを作ってみたい。

GAFAほどの莫大な利益には繋がらないだろう。でも、賑わいのある場所はとても素敵だ。
新しい社会インフラを作って、そこに既にある現実のビジネスを載せて、収益を増やしてもらう。
人を惹きつけ、人の消費を活性化させる社会インフラだ。その上で新たなビジネスが生まれても良い。
人の集まる場所にはビジネスがある。沢山のビジネスがあれば人が集まる。能動的に作り出したい。