食べたいもの

仕事に夢中になっていると、いざ時間ができてもどこに行こうかなかなかアイディアが湧いてこない。
日々の生活の中でテレビで見たり、会話の中で、「あ!ここいいな」、「あれ食べたい」と思うことは多い。
でも、時間のある時には、それらを思い出せない。なので、いつも大体行きつけの場所に行ってしまう。
都度、マンネリだな。でも好きだからいいか、、、ということになる。常に口では色々な刺激が必要と言いながらだ。

何度か行きたい場所のリストを作ることも試みた。行きたいと感じた時にスマホに入力する。そんなに面倒でもなかった。
でも、たとえ10や20の場所が書いてあっても、その時の気分は様々、現在地もバラバラ、突然の予約はできない。
常に悶々としながら、諦めの境地に到達しつつ、新たな検索を始めるも、だんだんそれにも疲れる。億劫になる。
結局、レストランアプリとしばらく格闘した後、いつもの場所にやっぱり落ち着く。うーむ。何かが違う。

振り返ると、自分で決めたお店は居酒屋もしくは定食屋的な和食。もしくはイタリアかスパニッシュだ。
あとは、定番のファストフードも多い。ハンバーガー、カレー、牛丼、そしてラーメンだ。無性に食べたくなる。
逆にこれ以外で行く時は、結局のところ、会食で出かけるか、誰かに連れて行ってもらうことが多い。
グルメの方と一緒にいくと、驚くべき発見がたくさんある。新しいジャンルの料理や全く知らない味付けにも出会える。

自分で奮起して挑戦した場合はどうかというと、大体いまいちな結果になることが多い。リピートしないのが常だ。
良い場所を感知するアンテナはどうやら立ってないらしい。レストラン選びに手触りがない。勘所が分からない。
それでも極わずかだがたまたま入ったお店が行きつけになることがある。その場合、大体マスターのキャラとセットだ。
その人がいることで落ち着くし、どこかで安心しているのだと思う。どうやら、ここでも人が介在する。

余暇に行く場所、食べるもので記憶に残るところは、紹介してもらった場所、マスターと気があった場所だ。
味だけで客観的に決めていないような気もする。というか、誰と食べたか、誰にサービスしてもらったかによりそうだ。
もちろん、味はお墨付きだが、より美味しくなる心持ちになっているのだと思う。ありがたい。
お気に入りの場所、未知の味にいざなってくれる人は貴重だ。そんな人達とゆとりのある生活を心がけていきたい。