バックオフィスの力

会社にはバックオフィスと呼ばれる人達がいる。これまでたくさんお世話になってきた。
総務、人事、経理、グラフィック、広報・マーケ、秘書など職種は様々だ。
プロ意識が高く、完璧主義な人が多い。圧倒的な速さで次々と業務を終わらせていく。
業務品質もとても安定していて、クリティカルなミスは万に一つも無い。頭が上がらない。

バックオフィスとの最初の出会いは、会社に入る時に遡る。面接の案内係を経理の方がやってくれていた。
その時の印象は、丁寧に案内をしてくれて嬉しい、上品な方だなと感じたこと以外、あまり覚えていない。
そのあとは、備品をもらったり、経費精算をしてもらったり。少しずつお世話になることが多くなった。
お礼を言うことはあっても、やり取りへのお礼であり、バックオフィス業務の全容など想像すらしなかった。

チームを取り纏める立場に昇進したあたりから、色々奥行きが見えてきた。想像を超える業務の幅だった。
バックオフィスの人は、社員全員が気持ちよく働けるように、先回りして懸命に動いていた。
一息を付く時間も昼休みくらい。就業時間を通して多様な業務を淡々と捌いているのが見えた。
この辺りからは、お願いして良いことか、お願いすべきでないことかの判断が的確になった。

役員になった後は、秘書がついた。でも、最初は秘書にお願いするのが申し訳ないと感じていた。
これまで自分がやってきたことだから、自分でやる方が早いとも思っていた。それは明らかに間違いだった。
秘書は上司のアウトプットを増やすために活躍したいと思ってくれていた。それに応えるべきだった。
凄かったのは、上司の判断の癖を学習するスピードと正確さだ。生産性は格段に上がった。脱帽するしかない。

社長になった頃には、日々バックオフィスの方々への感謝の気持ちが湧いていた。
ついつい漏らしていること、抜けてしまったことを的確に掴み、対処してくれるからだ。笑顔も嬉しい。
バックオフィスの業務に目を向けよう!自分やチームや会社を支えてくれていることを感じよう!
会社の笑顔総量を増やしてくれるバックオフィスに感謝しよう。もっと会社が楽しくなると思う。