選択と集中

戦略の基礎と言ってもいい言葉。
やる事とやらない事を分ける。事業ポートフォリオを再構築する。
大企業は業種に依らず、必ずと言っていいほど遭遇する課題だ。
ふと思う。なぜやるべきでは無い事を始めてしまったのだろうか。

企業は大きくなるにつれて機能分担や領域分担をする。
分担が始まりしばらく続くと、その組織毎の損益が課題となり始める。
するとその組織毎の「個別の目標」が生まれ、追及が始まる。
利益という数字の目標や新たな挑戦の有無が評価の対象となる。

そうした活動のモニタリングは頻繁に行う会社でも四半期毎だ。
数字のモニタリングはあるが、活動の中身まで見る機会は稀だ。
それぞれの組織への権限委譲という不思議な力が働く。
数字に偏重するあまり、足並みは揃わず各々が決めた方向に進む。

やるべきは、起業の時からパーパス(存在意義)を明確化すること。
そのパーパスに貢献する事業を次々に加えていくこと。
組織が機能別や領域別になってもパーパスへの貢献が最優先事項。
数字は大事。でもそれ以上に大事なのはパーパスを見失わないこと。

これは選択と集中を日々行っていくイメージ。
今やっている事、これからやる事をパーパスに照らして日々修正する。
そうすれば、突然ある時に、選択と集中が必要になる事は無い。
それどころか、いつの間にか人や企業が集まるブランドができあがる。