この言葉で思い出すもの。まずはウォークマンだ。みんなこぞって買ったのを覚えている。
(今は無き)カセットプレーヤーを携帯して、ヘッドフォンで音楽を聴く。
ラジカセに比べて、劇的に小さく軽いボディには感動しかなかったのを覚えている。
その後、色々なメーカーによる小型軽量化競争が激しくなっていった。
自分の好きな音楽を聴きながら、どこにいても自分だけの世界に入り込める。
とても素敵で、不思議な体験だった。潤いのある生活を生み出す大事な道具となった。
ラジオの曲を録音するAir Checkから、レンタルレコードという巨大市場が生まれるきっかけにもなった。
アルカリ電池や繰り返し充電できる電池の市場が大きくなったのもこの頃だった。
ウォークマンでは、既にモノの訴求からコトの訴求へのシフトが始まっていたと思う。
利用シーンを描く広告。そもそも名前もロゴも使っているシーンを描いたものだ。
一人一人が自分でウォークマンを使っているシーンを想像しながらワクワクした。
人が使っているのをカッコいい、羨ましいと思った。これらが需要創出のきっかけだと思う。
新しい機能を持ったモノの時代、モノを使うシーン(コト)の時代。シーンを彩るデザインの時代。
色々な需要創出が生まれてきた。次はなんの時代が来るだろうか。どんな時代が加わるだろうか。
シーンに合わせて価値が組み変わる時代、個人ではなくみんなのシーンを演出する時代。
過去と現在を行き来できる時代、価値と想いの物々交換の時代、そして、汗を流す充実感の時代。
まだまだ抽象度の高すぎるアイディアだ。でも、たくさんの需要創出を生み出したいと思う。
それぞれが、それぞれの派生需要を創出できるとなお良い。能動的にプロデュースもしたい。
さらには、みんなが需要創出と消費の両方の役割をになっていく。これも大事だ。
こんな感覚の先に、持続的な社会があるように思う。未来は生み出せるものだと思う。