週末にユニークな陶芸家にお会いした。とても趣のある器を作られている。
ショップには何人もの作家の作品が売られているが、明らかに異彩を放っている。
まずは形。お皿やカップ、茶碗といった定番の形がない。でも手に馴染む。
中には、使い途が想像できないものすらある。懐石の器としてなら使えそうだ。
おそらく、陶芸=器という概念が全くないのだと思う。空間を彩る自然体な感じだ。
庭には巨大なボールがある。ショップの入り口から入った机の上には無数の人形。
あ、人形かどうかも分からない。でも、それぞれに表情があり、何かを語りかけてくる。
何人かでわちゃわちゃ話しているようにも感じる。陶器に命が宿っているようだ。
ショップの奥に進むと、美術館のような空間が広がっていた。パーティもできるという。
陶器はもちろんだが、照明や壁の装飾までこだわりが詰まった特別な空間だ。
少し空気に緊張感がある。逆に包まれているかのような安心感もある。不思議だ。
壁や机や扉に使われている土や和紙が優しさと静寂を作り出しているように思う。
何より感動したのは、4段くらいの土地と山並みとの調和だ。窯の煙突も美しさを際立たせる。
この場所で陶器を焼き、弟子を育て、陶器を売り、そしてその陶器で食を味わう。
仲間内で集まって、目を輝かせながら野望を語り合う。そんなシーンが浮かんでくる。
そんな生き方に触れたくて、来訪者も来るという。ハイブランドの常顧客までいるらしい。
やはりガレージハウスは山の見えるところがいい。できれば段々畑も欲しくなる。
窯を作って陶芸もやってみたい。木工旋盤と2つあれば器はなんでもできると思う。
畑では地の野菜を作り、採りたてをそのまま食べる。なんとも贅沢な食事だ。
素敵な空間と器。そこに車達。そして畑。10年くらいかけて少しずつ整備していこうと思う。