心が動かされた。ワクワクした。こんな体験をすると忘れられない記憶になる。
これまで論理的という物事の捉え方で生きてきたが、それだけではない世界がある。
ドキドキ、場合によっては恐れ。そんな状態は心が少し無防備になっている。
なので、外からの刺激がグッと身体の中に入ってくる。一気に揺さぶられる。
そうした体験は、五感で感じるものが多い。一番は視覚だ。空間が切り取られている。
導線が巧みに敷かれ、目に入るものが移り変わる中で、ドキドキ、ワクワクが続く。
音にも力がある。静寂の中に、光が降り注ぐ。いつもなら聞こえない小さな音が耳に届く。
頭の中に、小さなキーンという音がこもり、どんどん気持ちが落ち着くのが分かる。
緊張が張り詰めることもある。その場の凛とした雰囲気に飲み込まれそうになる。
自分がとても小さく感じて、何かに睨まれているような感じがして、動けなくなる。
その空間からでると、一気に楽になる。ジェットコースターのような感覚だ。
気持ちや心の大きな変化が新鮮だ。自分の中でそうした変化を求める癖ができていく。
メカニズムが分かる。そんな体験をするととても嬉しくなった。ああ、そういくことだったのか。
こんな体験を沢山積み重ねれば重ねるほど、世の中の原理が分かるようになった気がした。
それを応用したり、抽象度を上げて他の事象に当てはめたりすると、色々妄想できた。
因果関係を想定したり、妄想したりすることが楽しいのだ。でも間違いなく別のワクワクがある。
メカニズムなどどうでもいい。心がひらく体験だ。どしどし、心の中に入り込んでくる。
なにかが増えるというより、入り込んできたもので、心が一時的に占有される感じだ。
その時だけ、違う自分になっているのかもしれない。いわゆる憑依ということかもしれない。
まだ入り口を体験したばかりかもしれない。これからも意図してそんな世界に触れていこうと思う。