「関係人口」とは、移住した「定住人口」でもなく、観光に来た「交流人口」でもない。
地域や地域の人々と多様に関わる人々のことを指す。既に定着しつつある総務省の定義だ。
地域内の人と地域外の人材が一緒になって地域づくりの担い手となることが期待されている。
地域に、移動や商売を増やして、賑わいにまで昇華させていくことがゴールだ。
コロナ禍になって、2拠点生活やワーケーションも進んできた。副業の流れも加速している。
関係人口として、ある地域で活躍したいと考えている人も増えてきている気がする。第二の故郷だ。
では、関係人口の役割はなんだろうか。心を開いてもらい、つないで、技を伝授することだと思う。
第一関門の心でつまずくと、全てが始まらないが、閉鎖的な雰囲気も少しずつ変化していると思う。
心を開いてもらうには、「長」と話すことが良いと言われる。でも突然話すのもハードルは高い。
故に、既にある取り組みに、できれば地元に認知されている取り組みに関わっている人を探す。
そうした人と話しながら、ハブ機能を担ってくれる人を探す。そういう人がいるところで始める。
その人と一緒に「長」に挨拶だ。話を伺う機会だ。焦らずに進める。時間はかかるものだ。
次は色々な人を繋ぎたい。多様な関係人口を増やすための取り組みだ。ハブの人に繋ぐ。
ここで、意外と大事な職業は、デザイナーやプロデューサ、食に関わる人、そしてその仲間達だ。
視野が広く、地域全体を見渡せる人、そこに賑わいを生む構想を描ける人が不可欠だからだ。
食は、毎日のものだから毎日活躍してもらいやすい。その他、そろばんのできる人も繋いでいく。
技は定住者が主に使いたいものを準備したい。土地のものを使った食を宿やカフェで出す仕掛け。
土地の木材を使った家具や家づくり、野生動物の観察。その土地ならではのものを仕掛けにする。
土地の魅力づくりと共に、土地の課題、例えば人手不足を農業用ドローンの共有で解消する。
こうした仕掛けを沢山、一緒にやりながら、土地の人のやりたいことへと仕立てていきたい。