鳥の囀り

ほーほけきょ。最近まで鶯の鳴き声はこれで間違いないと思っていた。
確かに京都で聞く鶯はほぼどの個体もこれに限りなく近い鳴き声だと感じる。
でも何故か静岡で聞く鳴き声はほーほけきょに合わない。音程もリズムも違う。
うーむ。調子が合わない。人間の思い込みとは本当にバイアスを作る。

まあ、細かいことは別にして、朝起きて何気なく聞こえてくる鳴き声は良い。
寝覚めがとても良く感じる。やはり自然の中にいる、そんな感じが良いのだろう。
朝から始まる怒涛の会議などすっかり頭から消し去ってくれる。
本当なら優雅にコーヒーとパンという時間を過ごしたいが残念ながらそうもいかない。

清々しい気持ちに後ろ髪を引かれながら戦闘モードに入っていく。
徐々に今日の会議で心配なものから準備に入る。一度スケジュールを見るだけでいい。
瞬時に考え始めて、頭の中に会議のシーンが描けたものは完了だ。
全ての会議に頭を巡らせた後、ようやく自分が何を飲んで食べたかを意識する。

それくらいルーチンになっている。まあ、食べるのを忘れて考えている時もある。
そんな時は会社の朝ミーティングの時に徐に食べ始める。会議をしながらむしゃむしゃ。
懐の深い会社になって良かったと思う。妥協しないのは価値を出すことだけだ。
それ以外は大凡何をやっていてもいい。それぞれがプロとしてやるべきことを進める。

でも、できれば鳥の囀りに耳を傾ける時間は作って欲しいと思う。もちろん鳥でなくてもいい。
要は自然の営みに意識を向けること。それが気持ちのリセットであり、生産性を高める。
何かに挑戦していこうという意欲を生み出してくれる。そんな力が自然にはあると感じている。
今の社会、真の価値を生み出すのはとても大変だ。気負わずできることをやっていこうと思う。