問いと答え。

1+1=2。こうした問いと答えはある意味覚えるしかないものだ。
一方で、ビジネスの現場で生まれる問いはほとんどが覚えても意味がないものだ。
乱暴な言い方だが、一つの問いに対する答えなどいくらでもある。
故に、それぞれの答えと問いの間にあるロジックを見極めることが大事だ。

ロジックといっても、要はなぜその問いの答えがそれなのかということだ。
どんなファクトを使って、どういうロジックを組み立ててその答えを出したかだ。
何度も問いと答えを体験する中で、ここを鍛えることで、突破力が培われる。
どんな条件下に置かれても、そこにあるもしくは集めたファクトから紡ぎ出す。

よく考える力を養うには、答えを与えてはいけない。そんな話をよく聞く。
敢えて言うが、それは間違っていると思う。答えは真っ先に与えていいと思う。
答えを与えてから考えさせれば良いと思う。なぜその答えに行き着いたのか。
そこに好奇心を持っていさえすれば、間違いなく突破力を鍛えていける。

鍛えるというのだから、数が必要だ。多様な問いと答えも必要となる。
問いと答えの間を繋ぐロジックをどれだけ多様に、沢山考え抜いたかが大事だ。
それから、問いと答えがあまり近いと、1+1=2と同じになる。距離が必要だ。
突破力が伸びるに従って、問いと答えの距離を伸ばしていけばさらに突破力が上がる。

気づいたかもしれないが、問いを与えて考えさせていても答えを生むのに時間が掛かる。
問いと答えとの距離が近ければできるが、遠いと答えにたどり着けない。
答えを出すのを待てば待つほど、時間だけが過ぎていく。加速成長が実現できないのだ。
最後に、答えを教えるのは教える側にも良い。自分自身の考える力を養えるからだ。