自律化。

IT業界で使われる自律化という言葉。どんな意味だろうかと辞書を引いてみた。
予め目標を設定しておくだけで、コンピューターがその達成のために自動で学習し動いていくこと。
プログラムで書かれているのか、AIがやるのかはどちらでも良さそうだが、手離れしている。
丸投げ、お任せという状態であり、手を掛けなくても安心して見ていられる感じだ。

自律化と真逆の言葉は依存化だろうか。常に他者に頼ってなんとか回している状態だ。
よくあるのは補助金。補助金があるのが当たり前で、減らすどころか更に必要と考えている。
この状況を打開するには2つの方法がある。一つは寄付や補助金を増やすことだ。
社会のコンセンサスを取り、その用途にお金を使いたいという意思を高める必要がある。

もう一つは、まさに自律化で、掛けた費用に見合う価値を生み出す努力を始めることだ。
この状態を目指すという事業の内容と収益を予め目標として定め、そこを目掛けて努力する。
自分でできることをしっかりとやり切った上で、多様なプロの力を借りて価値を高める。
そうしたプロの力を自らの型に仕立てて、最終的にはプロから手離れするのが良いと思う。

一番いけないのは、中途半端だと思う。ゴールを定めずに、プロの力で成果を出すことだ。
当たり前だが、自らが手を動かしていないなら、プロはプロとしての対価をとって仕事をする。
お金のあるうちは続くが、そもそも補助金に頼っているのであれば、すぐにお金は尽きる。
プロの仕事を見ていただけなら、おそらく何も身に付かず、プロがいなくなったら諦めが蔓延する。

今の世の中、何かことを成し遂げるには、いろいろな能力が必要になってきた。
それぞれにプロが生まれ、そうした人たちが組み合わさるとものすごい価値が生まれる。
それを見ていると、自らやるのは無理となるかもしれない。何もしない方が楽だと思うだろう。
でも、プロは頼るのではなく、手を借りればいい。小さくても自律化を始めると楽しいはずだ。