目に入ること。

東京タワーやスカイツリー。遠く離れたところからでもついつい叫んでしまう。
あ、あそこにある。塔のふもとに行けば、思わずその雄大さを見上げてしまう。
自然と目に入ってきて、いつの間にか視線が釘付けになってしまうのだ。
これらはもう街の一部となって、大きな存在感を放っている。影響範囲はもの凄い。

SNSを始めとするプロモーション。爆発的なブームを起こす火付け役になる。
検索にうまく引っかかって目に触れることもあるが、何気なく目に入ってくるものもある。
スマホを何気なくいじっていて、おっと思う写真や動画に目が止まるのだ。
それらは他の人にも教えてあげようとなり、ねずみ算的に見る人が増えていく。

地域に賑わいを産みたいという場合、これら2つの組み合わせがあるといいだろう。
まずは、なにか象徴となるリアルなものだ。出来れば広範囲に影響があるものがいい。
そうなると、高さか長さが思いつく。共通の要素を持つ群を仕立てるという技もあるだろう。
高さはスカイツリーで分かり易い。長さは例えば川だろう。共通の要素は餃子屋などだ。

どこからでも見える。至る所で船に出会う。もう一つはご当地グルメというわけだ。
もちろん、これらを上手く重ねることもできる。大事なのはその土地ならではに仕立てることだ。
その土地ならではがいつも目に入る状態になれば、住民や来訪者には自然と刷り込まれる。
映えポイントを設定しておけば、SNSで全く別の土地にいる人々を惹きつけることもできる。

見に入るようにしておくということは、持続性があるということだ。いつ行っても目に入る。
故に、事業化という観点が必要だ。東京タワーは電波塔、船は移動手段、グルメは食というわけだ。
電波塔だけで赤字なら展望台やお土産、移動手段だけで足りないなら物販や商業施設との連携だ。
賑わいをつくるには目に入るものを作ること、それを持続する事業モデルを持つこと。これが大事だ。