総活躍社会。

誰にでも人よりも得意なことがあると思う。でも自分で気づいていない事もある。
人から言われて気づくこともあれば、自分で次第に分かってくることもある。
会社など大勢の人が集まる場所で能力を発揮して結果を残すと、一気にその能力は広まる。
会社のタスクが、それぞれの人の能力を見える化するツールとなっているのだ。

しかし、そんな機会がないと、能力の見える化は一向に進まない。
他の見える化もある。飲み会や日常のちょっとした会話の時の『へーそんな側面があるんだ』だ。
仕事では見ることができないマニアックな能力が見つかることが多い。
ただ、この能力は残念ながら、記録に残らず、その場にいた人の記憶にしか残らない。

会社のタスクに貢献したタスクも、一番目立った人の能力だけクローズアップされることが多い。
実はタスク完了に重要だった能力でも、全体の期間の中で僅かな時間の活躍だと浮かび上がらない。
そんなこんなで、わかり易く、目立つ能力だけの認知が拡大し、再び使われるようになる。
人気が人気を呼び、本来の貢献度以上に注目度が高まり、絶対の存在になっていく。

デジタルな時代、もっと人の能力を、特にその人固有の能力を見える化することが大事だと思う。
そうした能力のデータベースがあると、様々な人の活躍の可能性が広がると思う。
また、何か新しいことをやってみようという人の「使える道具」になるのは間違いない。
なにせ、今まであまり見たことのないような能力がたくさん集まっている箱だからだ。

それから、もう一つ大事なことは、自らの能力を自ら宣伝することをやめることだ。
これは言い換えると、常に人の能力の宣伝をするという意味だ。自分の面白いと思った能力を伝える。
すると、これまで流通しなかった能力の流通が始まる。それを紹介した人の能力にも注目が集まる。
各人の持つ固有能力の見える化、それらの宣伝。これをみんながやれば大きな価値が生まれると思う。