ある広大な土地にやってきた。見渡す限りの自然で、訪れたくなる地域資源が豊富な土地だ。
人々はその土地に訪れると、日常とはかけ離れた雄大な自然に囲まれ、自然を満喫できる。
その一方で、その土地は噴火、地震、台風など自然災害に悩まされ続けたという過酷さもある。
それを聞くまでは、なんと豊かな場所で暮らしているのだろうと、単純に考えていた。
自然の見どころは、草原と火山、そしてカルデラだ。それらのコントラストが美しい。
観光パンフレットの多くは、表紙の写真はそれらの自然だ。思わず自分の目で見たくなる。
もちろん、現地に行けば自然の過酷さを学ぶ体験会にも参加できる。例えば野焼きだ。
野焼きは草原を守る大事なプロセスの一つだと学べる。体験して初めて分かる。
色々な人々と触れ合うと、草原の役割が少しずつ分かってくる。生活の中での草原が見えてくる。
あ、草原文化ってこういうものか。こんな感覚が次第に生まれてくるのが楽しくなる。
実は、出来上がった自然の風景が大事なのではなく、草原がどう生活と関わっていたのかが大事だ。
人が過酷な地で生き抜いていくために、草原がいかに重要だったのか。知恵が詰まっているのだ。
初めての来訪の動機は、写真や動画の美しく雄大な自然でいい。とてもインパクトがある。
でも、視覚で興味がひけたら、そこからは深みで魅了することを考えていきたい。
来訪したら想像以上の刺激に出会えた。人との出会いの中で、生き抜く知恵を学ぶことができた。
でも、満腹にしすぎないことも大事だ。深みの一歩を伝えて、探究心をそそるのが良い。
生き抜く知恵100選。例えば、こんな冊子やサイトがあったらどうだろうか。パラパラ見たくなる。
もちろん、それぞれの知恵は現地での体験会とつながっている。ガイドさんの頭にも整理されている。
もしこんな状態が作れたら、それなりの割合で、2回目の来訪を促せるのではないだろうか。
そして、30の知恵を制覇したくらいから、その人は土地の文化の担い手や支え手になると思う。