先日、仕事で大きなビルの建て替え現場の写真をたくさん見た。それも時系列で2年弱。
ショッピングセンターのような巨大な建物がみるみるうちに更地になっていく。
解体されたコンクリートや鉄筋は、ダンプカーで運び出されていく。すごい量だ。
解体に使ったエネルギーも相当だろう。騒音もとんでもないレベルだったのだと思う。
作業をする人はみんなヘルメットをかぶっていた。厚手の布で出来た作業着も着ている。
よく見えなかったが安全靴も履いているのだと思う。現場には多くの重量物や突起物がある。
安全を担保するにはこのくらいの装備は不可欠なのだろう。でも、重いし、暑いはずだ。
あ、既に建物を建てる写真になっていた。写真をめくるたびに建物がニョキニョキ上に伸びる。
色々なものを運んでいた。資材、建具、工具、検査装置など多岐にわたる。手押し車を使っている。
でも、かなりきつい現場だったのは容易に想像できる。直射日光や暑さ、寒さも身体にひびくだろう。
作業が終わればゴミも出る。それらを疲れた身体に鞭を打ち、しっかりと集めて捨てるのも大仕事だ。
現場を常に綺麗にしながら、作業の品質を高めて、建物全体の品質の担保につなげていく。
ある程度の技術がないと作業もままならない。熟練の職人はもちろんいるが、少しずつ減っている。
新たに鍛錬を積みにくる若者はあまりいないらしい。現場を維持するのが難しくなっているという。
新人は、やり方が分からなければ聞きにいく。作業の生産性はどんどん落ちる。やり直しも生まれる。
故に、残業を強いられる。疲れが溜まり、作業の品質は担保できない。かなりの悪循環だ。
正直、現場には新たな世界観がいると思った。そうでなければ、近々建物が建てられなくなる。
若者、女性が楽しく働ける現場にできないだろうか。高齢者でも働けるようにもしたい。
力を使うところはなるべく少なくする。作業は自動か、力のアシストをしていく。道具がいる。
人に優しい現場。建物の品質を効率的に担保するだけではダメだ。働き続けたくなる現場を作りたい。