内燃機関最後のマニュアル車

最近、衝動買いをしてしまった。電動アシストのないターボエンジンのマニュアル車だ。
とは言っても、いつ納車されるか分からない。1年以上は間違いなく掛かるだろう。
もしかしたら2年かもしれないし、生産中止で割り当てがなくなる可能性もある。
CO2の排出量を減らす世界的な目標があるので、それはそれで運命だと思っている。

内燃機関でかつパワーのある車は、当たり前だがCO2の排出量が多い。エコではない。
さらにマニュアル車はオートマ車に比べて、燃費も悪くなっている。つまり排出量が多い。
昔は、オートマ車の排出量の方が多かったが、技術の進化によりこの10年で大きく逆転した。
そんな背景の中、すべてのブランドで、マニュアル車は絶滅の危機に瀕している。

内燃機関は、減少しながら、並行してハイブリッド化が進んでいる。いくつかタイプがある。
ただ、電池価格が低下して、充電インフラが整えば、ハイブリッドすらへっていく勢いだ。
増えているのは電気自動車だが、並行して、水素を燃料にした燃料電池車の開発も進んでいる。
いずれも高回転まで回るモーターを使っているため、ギアボックスすら必要なくなる。

エンジンの音、匂い、振動などが、車の大きな魅力だったので残念で仕方がない。
3つのペダルを使っての運転は、ロボットを操作しているようで、とても楽しかった。
電気自動車の加速感、未来感も確かに感じるが、どこか寂しくなってしまう。
今後は運転しなくてもよい車まで出てくる。それはそれで楽しみだが、それだけにはしたくない。

色々な想いが交錯するが、これからも内燃機関のマニュアルを乗り続けていく。
たくさん距離を乗るのではなく、とっておきの日にとっておきのドライブをする。
なるべく小さくて軽い車を選んで、大事に愛でながら、車と一緒の生活を楽しむ。
最後の最新のマニュアル車と、クラシックのマニュアル車。納車をゆっくりと待ちたいと思う。