日常に組み込む

コロナ禍を前提としたニューノーマル。人や社会や地球に優しいSDGs。どちらも新たな日常だ。
常日頃、普段。いつも同じようであること。日常は、暮らしの中に溶け込んでいる姿だ。
例えば、朝昼晩の食事、食器洗い、着替え、洗濯、掃除、ゴミ出し、手洗、風呂は、生活のシーンだ。
情報収集、資料整理、考えの取りまとめ、リモート会議、議事録の作成などは仕事のシーンだ。

既に、通勤や通学といった移動の伴う活動は、大きく変容してきた。対面で話す頻度は激減した。
リモートでもいかに対面と同じ感覚を出すか、リモートミーティングなどの進化は止まらない。
一人が話していても、その間に別の人がチャットに書き込み、意見を言える新たな機能も出てきた。
対面だけでは、発言できる人に限りがあったが、チャットが加わることで大きく変わったと感じる。

臨場感を高める工夫も始まっている。例えば、壁全面をディスプレイにして会話をする取り組みだ。
映し出される人のサイズは、現実の世界と同じになるように調整される。頭から足まで映る仕掛けだ。
既に2つの離れたオフィスを繋げる試みもある。遠くのオフィスが壁の向こうに存在する感覚になる。
壁の映像に向かって、気軽に話しかければオフィスでの日常をリアルに再現することができる。

これまで飲み物の容器は使い捨てを多く利用してきた。ペットボトルやアルミ缶が典型だと思う。
これらもSDGsを実現すべく急速に変化をしている。マイボトルやマイタンブラーの活用だ。
使い捨てから何度でも洗って使う日常へ少しずつ変容している。リモート会議に比べると少しずつだ。
これはおそらく、マイボトルを洗う場所や飲み物のリフィルをできる場所が限られるからだろう。

ゴミを出さない。エネルギーを大事に使う。フードロスを無くす。変えるべき日常はたくさんある。
でも、行動変容には、新たなシーンへの共感はもちろんだが、スムーズなシーンの醸成が必要になる。
マイボトルなら、洗い場やリフィルを前提とした自動販売機なども欲しい。あ、ハードウェアがいる。
日常に組み込むためのハードウェアのインフラ。知恵を出してものづくり企業が活躍する時代が来た。