人材ビジネス

まず一番最初に思い浮かぶのは、マッチングだ。仕事とそれに合った人材を引き合わせることだ。
当たり前だが、素早くマッチングさせるには、多様なたくさんの人材のプールが必要となる。
そうした人材を惹きつけておくには、たくさんの魅力的な仕事がいる。よくある鶏と卵の話だ。
短期的な仕事も長期的な仕事もあるが、うまいマッチングを生み出せれば双方の満足度は高い。

では、人材プールと仕事はどちらを先に充実させれば良いのだろうか。素早くなら人材が先だ。
どんな仕事が来ようとも多様な人材を揃えておけば、その中から素早く見つけられる。
仕事より人材の方が多ければ、競争原理の中で、良い人材が取り易い。場合によっては安価に取れる。
ただこの場合、人材の方の満足度は上がりにくい。能力への対価を最大化できない可能性がある。

逆に、仕事の数を先に増やしたらどうだろうか。当たり前だが、成約率は落ちていく。
人材の数がそもそも足りないからだ。また能力が少し不足していてもすぐに必要なら採用するだろう。
人材にとってみれば、相応の対価を得ることができるし、難しい仕事に挑戦できる可能性もある。
企業からすると、費用対効果があがらない、業務が回らないリスクのある人材を活用することになる。

人材ビジネスでは、上記2つの局面が必ずある。景気や会社の業績には必ず波があるからだ。
ではどうすべきか。迷わず本質を追いかければいい。一人一人の人材に着目して価値を高めることだ。
その際、仕事をマッチングさせて、給料を得ることだけが、その人の価値を高めることではない。
仕事と仕事の合間、仕事の期間が終わった時、仕事中も、どんな時でも価値を高めることができる。

まず、10年後の大きな目標を持ってもらう。途中で変わってもいい。でも目標があると道筋が描ける。
今できる仕事を更に極める経験、目標に向けて不足する新たなスキルの取得。仕事を組み立てていく。
仕事の合間はトレーニングに使える。仕事中でも副業ができる。なんらかの成果発表の場も欲しい。
モチベーションも高まる。人材が輝いていく。企業はそんな人材を必要としている。実現してみたい。