最近、スマホのアプリ内で個人の行動トラッキングの許可を求めてくる。
アプリを入れると知らず知らずのうちに、データを吸い上げられている状況を改めて認識した。
でも、深く考えれば、色々なリスクを孕んでいるとは思うが、あまり意識せずに許可を押している。
自分にどんな賢いリコメンドをしてくるか、断片的なデータをどう料理するのかに興味がある。
日頃、変化を感じるのは一度検索したことのある商品のリコメンドが大半だ。他はほぼ気付かない。
裏ではセグメントを分けた行動分析などで、商品やサービス設計への示唆を引き出しているのだろう。
でもそうしたプロセスを目にすることはなく、大量のデータがどう生かされているのか分からない。
それよりも、結局、自分の興味がある人やサイトで得た情報に大きく影響を受けて行動している。
人に紐づくデータの他には、場所に紐づくデータがある。こちらは、個人情報ではもちろんない。
単純に、この場所は何で、過去から現在、そして未来の計画がどうなっているかの情報を貯めている。
どのくらいの人が訪れて、どのくらいの人がどんな感想を持ったかを統計的に記録することもできる。
場所ごとのデータを横比較すれば、その場所の特徴を掴むことができる。使えそうなデータだ。
リアルの場所にはリアルならではの状況がある。場所の魅力はそんなにコロコロ変わらない。
人々に魅力が伝わっている場所では訴求点が明確だ。それを表す様々なデータが集められている。
それからリアルの場所に行こうとする人、行った人にはその場所を知りたいという明確な意思がある。
だから、その場所に因んだ情報なら高い確率で嫌な気はしない。ありがたいと思う確率も高いはずだ。
地図会社は色々なデータを場所に紐づける努力をしているが、場所ごとの情報密度は中々あがらない。
問題は場所の数が多すぎるのだと思う。また、既にあるデータには訴求点を示せるものも少ない。
もし情報の貯め方にブレークスルーを見つけられれば、場所のデータには大きな可能性が生まれる。
あ、インターネットにも場所がある。リアルの場所を模した場所の作り方、これも考えてみたくなった。