すべては自動車絡み⁈

最初のテーマは発泡樹脂。様々な用途があるが、自動車にも使われていた。
今では当たり前になってきたが、当時はまだまだ金属バンパーが多かった時代だ。
ワゴン車の車高を上げてウレタンバンパーでワイルドに仕上げる。こんな車が開発されていた。
軽量化にも効くことから少しずつ広がっていった。価値が複数あると採用されやすいのだ。

その後はしばらく物流の仕事がメインだった。これが面白い。俯瞰すると色々見えてくる。
流れが詰まっているところ、品質の悪いところ。上流から下流までを通してみるとどんどん見つかる。
当時は今と違って、運賃、倉庫代の値下げ交渉が物流費を下げる王道のアプローチだった。
そんな中、ルートを纏めたり、配送を遅らせたり、配送先での作業を受け側にお願いしたりした。

手数料を払えば荷下ろしで並んでいる車を追い越して、先に荷下ろしができる仕組みも作った。
一歩引いてみると、色々共存共栄の道が見つかる。それを見つけていくのが楽しかった。
現場で一緒に働くのも好きだった。それぞれの人がどんな想いを持っているのかが見えてくる。
当時は管理者と現場には大きな隔たりがあった。少し距離を縮めると現場の士気は大きく高まった。

この間も自動車会社の仕事はしていた。開発から営業マーケティング、更には人材育成まで手がけた。
感じたのは、部門間に言葉の壁があること。会話が通じないことすらあった。翻訳者が必要だった。
簡単な言葉に噛み砕いて伝える役割だ。この経験は貴重だった。多様性の高い世界で特に役立つ。
いつの間にか、他の部門の感覚を尋ねられる存在になっていた気がする。有り難かった。

石油化学コンビナートの仕事もやった。様々な化学品やガソリン、軽油などを作る仕事だ。
ガソリンスタンドの運営もしている。ここでは自動車会社の組織を理解していることは強みだった。
自動車部品会社もだ。個人のみらず法人の燃料ユーザーの感覚も理解していることも役立った。
色々な経験が立体的につながる。俯瞰してみると色々見つかる。構想が生まれる。面白い仕事だ。