日本企業の企業努力、改善力は凄まじい。特にポジティブなサイクルができた時は凄すぎる。
コンビニのスイーツ、ファミレスの食事などはその典型だ。テレビで有名シェフが太鼓判を押す。
専門店にも負けない味、風味・食味のバランスが最高などなど褒め言葉が溢れている。
評価が割れてしまうものや、全く評価されないものもあるだけに、信憑性も上がっている。
そのテレビを見ているだけで、思わず買いに走ってしまいたくなる衝動にも駆られる。
実際、コンビニではテレビと連動しているかのように、間違いなくその商品の仕入れが増えている。
評価の低かった商品もリベンチマッチなるものが用意され、相当な意気込みで改善が進む。
そこで高い評価をもらえると感動さえある。作り手の顔や感情が見えるのも消費者は嬉しい。
ふと、思った。そんなに美味しいならなんで価格を上げないんだろうか。美味しさが増したのに。
価格が価値に連動するなら、価値が格段に上がったもの、専門店に負けないものは高くするべきだ。
大抵の場合、この安い値段で売れるようにした企業努力の方を讃える。確かに凄いとは思う。
でも、これを続けていると、良いものは安く売るというトレンドになってしまう。既になってきた。
普段の商品の購入は比較検討をすることが多い。価格と価値を見比べながらどれがお得かを見極める。
絶対的に欲しいものを指名買いするケースももちろんあるが、比較検討の割合はかなり高いと思う。
故に、「専門店の味で安価」に勝てるのはとんでも無く美味しいものだ。当然価格は高い。
専門店の味と価格でこれに勝つためには、店でどれだけくつろげるかなどを鍛えなければならない。
もちろん、市場は自由競争なので、どんな商品やサービスを幾らで売るかはそれぞれの会社の自由だ。
でも、日本社会を見渡したら、良いものは高く、良ければ高く売れるという感覚も必要な気がする。
高く売ったら従業員の給料もあげる。そして、更なる創意工夫に励んでもらい、また高く売る。
大会社が「専門店の味で安価」をやると周りへの影響は甚大だ。もっとみんなが稼げる社会にしたい。