ノリ。

プロフェッショナルであれば、いつ何時でもプロとしての力を出せること。
20年以上前からこれが大事だと思っていた。学生時代は集中できる期間は限られていた。
逆に集中力が上がった時の爆発的な力を楽しんでいたように思う。力が漲る感じだ。
でも、プロになってからは、それではお客さんに申し訳ない。そんな思いだった。

ノリという言葉は、恐らく波に乗るからきているのだと思う。波の力を借りて加速する。
ただ、これを自分の活動に使ってしまうと、どうしてもムラが出てしまう。
最初は、波に乗る頻度を上げればいいんだと考えていた。大波でない波にも乗っていく。
これはこれである程度機能したが、やはり生産性が不足していた。アウトプットが足りないのだ。

そこで、ベースのパフォーマンスというのを意識するようになった。常に発揮する力だ。
突破力がなくても、コンスタントにしっかりと進めていく力だ。波の間を埋める力だ。
さらに、このベースパフォーマンスを当たり前に自然にするべく鍛錬をしたと思う。
そして、波はその上にあるものということを意識づけた。これは効果があったと思う。

ベースの部分で力を発揮しておけば、色々なものが順々に進んでいく。段取りが進む。
その上で、来た波に乗っかれば、ぐっと加速できるのだ。段取りがあるので一気に進む。
ベースと波乗りが重なると大きな相乗効果が生めるのだ。初めて感じた時はドキドキした。
一時はノリに任せるからいけないと感じていたが、ノリの重要性を改めた認識した瞬間だった。

そのあと、ノリを当事者に生み出すにはどうすべきかを考えた。自分が乗るのではなく当事者が乗る。
自分がコントロールできる自分のベースと波乗りを、どう使っていつ当事者の波乗りを作るか。
そんなことを考えた。もちろん、これは上手くいく時といかない時がある。でも挑戦を続けた。
いまもなかなか上手くいかない。でも、そんなものだと言い聞かせている。それくらいでいいと思う。