高齢車。

駐車場に行く。カーカバーの状況を確認する。まずはカバー止めを2箇所外す。
カバーの上のゴミを車に落とさないように、カバーを引き摺らないようにゆっくりと外す。
雨の掛からないところに細長く畳んで、車が出発できるように準備していく。
準備ができたら、キーを挿して運転席側のロックを解除する。手動で鍵を回す感じだ。

扉を開け、次にすることはボンネットを開けるだ。バッテリーについた切るスイッチをONにする。
通電すると付くボンネット裏のランプが点灯するのを確認して、ボンネットを閉める。
運転席に座ってキーを挿す。ブレーキとクラッチを踏み、ニュートラルを確認してキーを回す。
少し渋い感じでセルモーターが回る。がすぐにエンジンに火が入る。少し不整脈がある感じだ。

しばらくそのまま放置だ。エンジンの回転が安定したころに、オートロックのボタンを押す。
運転席だけ解除されていて、助手席は閉まったままだからだ。次は運転席側の窓を開ける。
エアコンは付いていても役に立たない車なのでほぼいつも窓を開けて運転している。
助手席の窓も開ける。ハンドブレーキを戻して、ブレーキの踏み具合を確認する。

3つのペダルの感触、エンジンの回転を確認したら出発の準備が完了する。
徐ろにギアを入れ、発進させ、すぐに止める。折り畳んだカバーの状況を確認する。
ここまで5分強。問題が無ければいよいよ出発だ。1速に入れ、ドライブ開始だ。
走り始めたらラジオをつける。この車で唯一の音源だ。なんとも昭和の音が鳴る。

すべての操作が少し重く、メカメカしい。でも走り出したら景色と一体となり最高だ。
34歳とは思えないシャープな走りをしてくれる。流れに乗るどころか、引っ張ることすらできる。
あ、雨は天敵だ。だから快晴の日にしか乗らない。日の光を浴びると深緑のボディが輝く。
これまで2回、ブレーキのトラブル。それ以外は大きなトラブルはない。長い付き合いになると思う。