世の中にはお金をもらう側と払う側がある。回数は払う側の方が圧倒的に多い。
もらう側は会社員が多く、会社員の給料日は多くの場合、月一回だからだ。
もちろん、小売店の店主のように毎日何かを売るたびにお金をもらうケースもある。
一方で、払う側は自分の持っているお金を小分けにして、好きなものに使う。
なんとなくだが、小売店の店主のような人を除くと、消費サイドへの偏りを感じる。
小売店の店主は、日々創意工夫をしながら、売上をあげようとトライしている。
品揃えはもちろんだが、インセンティブや仕入品の加工など創意工夫は多岐にわたる。
当たり前だが、自分の努力とその成果が自らの売上として帰ってくるからだ。
会社員はどうだろうか。商品やサービスの企画をする人はある意味小売店の店主と同じだ。
自分の創意工夫でより魅力的なものを作り上げようとする。でも店主とは少し異なる。
企画の人は、最後の販売で消費者と日々触れることは少ない。販売は誰かにお任せだ。
小売店は販売という接点で創意工夫、企画の人は商品作りという上流で創意工夫をしている。
これ以外の人はどうだろうか。製造や品質管理、サプライチェーン。消費者との接点は減る。
多くの場合は、決められたことを、高品質かつ効率的にやり切ることが目的になる。
もちろん、いわゆるQCDはとても大事だ。でも届ける価値を増やす取り組みには繋がりにくい。
原価低減を進めて、安く販売する原資を確保することに注力することもあると思う。
全体を俯瞰すると、より大きな価値をたくさん生み出したいと思う真の供給者が少ないと思う。
創出者と呼んでもいい。日本の問題はここにあると思う。創出者の割合が少ないのだ。
もちろん、創出者にはその対象に大小があって良い。小さくてもトライしてこそ大きいに届く。
どんな立場の人も創出者の要素を内に持つ。まずはこれが活気のある日本の始まりになると思う。